動物の演劇

とても動物の演劇だった。岩下さんと野村さんの絡みがとても面白かった。踊る人は踊りを見せる事を考えるのか踊る事を考えるのか、僕はよくわからない。その違いが何かもよくわからないし、踊ることと踊らされることの違いってのは、何かとても大切なことを示し得るものじゃないか、とも想う。ちなみに僕は、基本的に踊れない人なのだが、踊れない人が踊る方が面白いと想われる昨今、あの踊りが即興だったのか振り付けだったのか、振り付け&即興みたいな脱構築だったのか、よくわからなかった。終演後、会場に残さんが居て、その隣にHさんがいて、その隣に僕が居て(いや、残さんとは知り合いではないですが、Hさんと知り合いなので、ちょんと居た)、帰り際耳を澄ます。意外に振り付けなんですよ、と言っていたと想う。野村さんもか?だったら、すごい。野村さん、すごい。
たまたま最近よく劇場でお目見えするBさんとも話した。一緒に音楽家の身体性の面白さを少しだけ話す。山下洋輔の文体を確認するまでも無く、音楽家の方法論、なんて堅苦しい言い方では何も捕らえられていない気がするので、音楽家たちの舞台上においての自由さ、お客さんとの距離のとり方はとても絶妙ですばらしい。そこには確かな技術も伴っているので、尚一層輝いて見える。しかし取手のDVDは欲しかったなぁ。じっと手を見る暇も無い僕には、手が届かなかった。くやしい。DVD買ったら、帰宅出来なかったのだ。