▼映画→District 9を見た。久しぶりに映画を見た。特典映像のピータージャクソンが僕の想像よりも随分と痩せていたことに一番驚いた。話題になって作品賞もがんがん取ったらしいけれど、確かに話題性だけを詰め込み、探求できそうなことをあんまり探求しちゃうと娯楽じゃなくなるんで、といったスタンスが見えた。ドキュメンタリー風に撮影する箇所と、ドラマとして撮影している箇所とのつなぎとか、その辺をごちゃ混ぜにしていく感じはまぁ良かったかも。あと、深刻ぶってるようでコメディなようで、いや結局全然深刻ぶってるとか関係ねーじゃん、という感じだった。馬鹿映画は褒め言葉になっちゃうけれど、これも一種の馬鹿映画だろう。

▼音楽→ポール・ブレイアローン・アゲイン」を聴く。これが変態ピアノかって全く思わない。僕的には、ずっと家で流しておきたいぐらい。思考しながら弾いていて、音と音の間に、彼の探求精神が見える。キース・ジャレットが影響を受けたらしくて、フットルースをずっと聴いてましたって記述をどこかに発見した。これもあるので、これはこれでちゃんと聴いていこう。で、色々とライナーを探っていたら、こういったサイトを見つけた。通販の社長が一枚一枚レコード評を付けてたってのがまたいい話だけれど、それをこうしてアーカイブして公表したのが本当に素晴らしい。実は僕も、LPとかCDとかのライナーをアーカイブして一気にウェブに載せる事業ってのは、かなり需要あると思っている。

地下室の手記が進まない。今調べたら新訳出ていたのか。でも新訳への酷評レビューもある。僕は江川訳を読んでいるが、確かに面白い。でもなかなか進まない。というか読むべき時間が見つからない。なぜなら仕事帰りの通勤電車内で、「ぼくは病んだ人間だ・・ぼくは意地の悪い人間だ。およそ人好きのしない男だ」なんて言われても、あっち行って下さいごめんなさい、と思ってしまう。だからかどうかよくわからないが、僕は地下室の手記を風呂場で読んでいる。追い炊きで風呂釜を熱しながら地下室の手記を読む。だから10分ぐらいで頭がクラクラする。本もちょっとふやける。表紙のドストエフスキーの顔がますます厳かになってる気もする。2,3日これを繰り返して、今地下室の手記は5分の1進んだ。