あかん、手が真っ赤っかじゃ

▼大作に挑み中。栗田家に籠る。バイトもそろそろ潮時か。昼と夜のアンバランスさが恐ろしい。鶏の声ではっとしたい。

▼観たいものが観れていない4月。嘘のように時間も金も無い。Hamlet3か月連続上演。5月〜7月、毎月1本。どうにかこうにか、成功させねば。客演の依頼も何件かうちの役者に来ている。もっと来い。今年は利賀演出家コンクールに行きたいのだが、貯蓄が無さ過ぎて困る。しかも、今年から若干今までのフェスとは違った形になるらしい。まずは書類で一次通るかだ。昔々E-1グランプリとかがあって、私はTとOとYで即席の劇団を作り上げ、その名も「斉藤茂吉66歳」という、何じゃそりゃな集団名を語り近鉄小劇場の地下で寸劇をして予選落ちした覚えがある。かなり面白かったと思うし、予選組の皆さんは明らかに「あいつら何だろう」といった尊敬の眼差しだったと思いこみたい。リンゴとバナナとパイナップルと生肉を割りばしにさして、4人それぞれが担当する食べ物1本持って、リンゴとバナナとパイナップルの瑞々しい仲の良さに嫉妬して僕が生肉をライターで焦がすといったパフォーマンス(寸劇)だった。「あいつ、焼いてるわ」というセリフがポイントだった。でも見事に予選落ち。それは恐らく、アンケートで「何枚ほどチケット売れますか?」といった設問があって、私たちは堂々と「0枚」と書いたからだと思いこみたい。即席劇団に顧客はいなかった。さらに、手売りが大嫌いな私は、そんなものお前が売ってくれといった気持ちで大きく「0」と書いた。そりゃ落ちる。今では手売りの精神的な重要性は理解できる。うちの速水が私を諭したのだ。「何で売ろうとしないんですか?」と言われ私は素直に「はい、そうですね」と言った。チケットは売らないと意味が無い。