Radiohead/In Rainbows

戯曲が全文チラシに掲載されるように、過去の既成概念は時代の流れとともに変わってくる。ポップミュージックの系譜をたどりながら、突然Kid Aを提示した彼らだからこそ、またいつか何かやるだろうとは思っていたが、遂にCD媒体をぶつ切りにする英断。とのNEWSが流れて1カ月あまり。遅ればせながら、今日高木に「聞きました?」と言われたので、七面倒な気分ながら、とりあえず聴いてみた。落してみた。ダウンロード販売、価格はユーザーに決めさせる。これは、松本人志も昔のライブでやって大コケしたって例があったけれど、今回の方法はそういう意味じゃなくって、MP3でちゃかちゃか音楽を聴くようになってしまった時代に順応するというか。こうした確信犯的な動き、なかなか真似できない。しかし、やってしまう。で、内容はというと、聴きやすく、へびろするには良作。しかも、デジタルに入手してるのに、妙にアナログ感強い音ってのが、面白い。何かが無くなって、何かが生まれる。NHKアーカイブには幾ら払うべきか。無料で享受出来る文化が広がっていったときに、何か大事なものが崩壊してしまうんじゃないか。身体への眼差しも金銭への眼差しも、なんか同じような気がする。今日、スカイフィッシュを見に来ていたHさんと終演後立ち話していて、ポストシアター的なアプローチをするとある団体の作品の話になった。その時話していたことと、この考えはかなり繋がる。役者とは、音楽とは、販売経路とは。