C.T.T. Selection in OSAKA 

場所:ウイングフィールド
日程:10月10日、11日

以下、簡単に感想。10日に靴袋配布&鑑賞致しました。

愛宕山レシーブ(広島)『赤い花と白い骨』
トリを飾る。合評会で杉山さんもおっしゃっていた事だけれど、フィクションをフィクションとしてやってらっしゃった。その姿勢に懐かしさを覚える。フィクションの提示方法を考えすぎちゃう団体が多い中、こうして真っ向からフィクションと対峙している感じは、今の関西にはあまり無いのではないか。

正直者の会(京都/京都事務局推薦)
『12分』

初見だった。以前から気になっていたし、マレビトの会で出演されていた時、独特の存在感を放っていらしたので、記憶に強く残っていた。ラジオを数台使って行われるパフォーマンス。個人的に「ファンタズマ」という言葉を思い出した。僕の予想では、もう少し暗いテイストかと思ったが、意外にそうでもなかった。編集作業から生まれ出る作品。

マツモト式(C.T.T.vol.68~70選抜)
『 葬送(無伴奏)』

作家としての才能は昔から突出していた(と想う)が、現在進行形で演出家としての才能もぐいぐい伸ばしている気がした。日常的所作の中にヒントを見出し、露悪的趣味を巧みに表現。作り込まず、放り投げる。放り投げて、作り込む。そのバランス感覚には恐れ入る。構えてないから出来る事。

ぬるり組合(C.T.T.vol.68~70選抜)
王子動物園(仮)』

演劇以外のメディアに真っ(すぐ)向から対抗している団体。漫画に出来ない事を、ではない。映画に出来ない事を、ではない。漫画にも出来るなら、映画にも出来るなら、演劇だってさ。といった「〜にも、〜だってさ」を限りなく追及している団体。「演劇でしか」を追い求めない代償に、倒すべき敵は多く、役者の技量は何倍にも問われる。しかし、それに見合うだけの稽古への熱量は感じられる。今後も一人芝居で攻めるのであれば、是非とも「孤独とは?」から始めて欲しい。


終了後、会場にて簡単な打ち上げ。韓国帰りの田辺さん、チェーホフの企画をやっていらした松浦さん、広島から来られている岩崎さん等々、色んな方とお知り合いに。体調が悪くてビールが飲めなかったのが悔やまれる。