舞う/今風/劇評

▼舞踊は舞って踊る。今日、本條が参加していたT.T.T.の本公演があったので、京都の烏丸御池の大江能楽堂という場所へ行く。本條は最初に舞った。予想以上の出来だったのでとても驚いた。あの身体性を短い期間に習得したと考えると本当に凄い。指導された方が本当に素晴らしい方なのだと実感した。

▼と同時に狂言の形式にも注意を払った。あまり伝統芸能に詳しいわけではないが、物語への入り方、観客との距離の取り方には、極めて現代劇と通ずるところがある。なんて、きっと、今更指摘しなくっても当然至極のことなのかもしれないけれど。狂言を見てスペアーを思い出したのだった。

▼帰りしな、河原町の安いチェーン喫茶へ。今風の方々が多い。彼らの話は往々にして大手メーカー所属のメジャー音楽アーティストの話になっている。そして今風の子たちは男の事を「〜〜君」と呼ぶ。それが面白可愛(中国語みたいだ!)。

▼京都河原町から大阪への阪急の特急に乗りながら、役者らへのダメ出しを猛スピードで母は、じゃなくって、猛スピードで書いた。特急は思いのほか揺れる。文字がうねりながらブラインドタッチ。酔う。そういえば、帰りしなしな京都のランダムウォーク植田正治の写真集ばかりを覗き見た。彼の写真は本当に心地よい。アートの力を信じさせてくれる。

▼そういえば、space×drama2007には劇評ブログが存在するが、名前だけ書いてある人は、僕らからしたら一体何処の誰だかわからない。名前だけがぷかぷか浮かんでいる。最初の投稿にあげてたとしても、こっちとしては覚えてねーよ、と言いたい。出自がわからない人から批判されたりするのは気持ち悪いなぁ。せめて、何処の誰かぐらいは知りたいものだ。そうじゃないですか?普通。あと、忙しいからといって劇評ブログを書かないのもどうなんだ。あっちの方のブログを一切書いてない僕が怒っても何の説得力もないかもしれないけれど、観たなら書こうよ。観てないなら観て無いと書いて欲しい。「観てない」とだけ書いてある感想ってのもすごいと思うのだ。妙な説得力がありそうで。そういう場合も出自を明らかにした方が良いと思うけど。