「大山デブコの犯罪」 演出:岩崎正裕(劇団Φ太陽族) 場所:-ist零番館

1時間の上演なので8時からスタート。場所は-ist零番館。心斎橋から歩いて行く。観劇前にSと一緒に酒を飲む。会場についたのは、開演15分ほど前。多くの人がいた。空の驛舎の中村さん、退院されたようである中西理さん(おめでとうございます。と直接言えばよかった。。)等。中村さんは、以前DIVE総会後一緒に飲んだ時に僕が置き忘れた黒い帽子を持っていてくれたようで、それを会場前で僕に手渡してくれた。この事象が僕的に何とも寺山的で面白かった。だって、中村さんはずっと黒い帽子を自分の持ち歩いている鞄に入れていたのだ。それが、とても嬉しくとても面白かった。
さて、公演だが、僕の期待が高かったせいだろうか、ん〜。僕は太陽族さんのお芝居を見た事が無かったので、まぁこれを太陽族のお芝居とするのもどうかと想うが、とても判断に困った。独断で太陽族さんの「Φ」記号をなんだかちょっぴりアングラでエロい意味だと想っていた僕は、余りにも舞台がクリーンだった事に驚いてしまった。ノイズが無い。デブがいない。怪優奇優侏儒巨人美少女等、が全くいない。(美少女はいたかな。。。?)しかしそれが、現代なのか。外面的な怪優奇優侏儒巨人美少女を揃えられないならば、内面的にそれをカバーしても良いじゃないか。一般常識人を過酷な環境下に置けば、精神破綻する。演劇と宗教が似通うのはこの辺だと想うが、絶対的な他者の眼を入れておけば大丈夫だろう。そういった仕掛けは全くされていない。太陽の下輝く汗で、アングラは出来ない。天井桟敷は聾桟敷、それは最下級席でなかったのか。しかし、余りにもクリアーでノイズレス。ファットボーイスリムと同様の皮肉な印象。オトナな嘘で満たされた舞台。
現代社会を見つめる視点で冷静に今回の作品を見た場合(そういったヒントは劇中多く隠されている)、なかなかクリティカルな舞台だったかもしれないが、やはり僕は少し物足りなさを感じる。オトナな嘘が邪魔をするのだ。現代人は裕福過ぎるってことなのか。経済的な貧しさ(外)を精神的な力(内)で復活させる、そんな人たちの方がよっぽど見世物小屋である。

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