奇妙さ/岡田利規(チェルフィッチュ主宰)

ワークショップ御披露目。劇場プロデュース。伊丹AIホール凄い。
お客さんの空気が妙な感じだった。それは、ワークショップ参加者のお友達とかが多いせいだろう。僕の右斜め後の人がh.m.p.とかマレビトの会とか地点の話をしていた。いかにもその辺の関係者が来るだろう公演でああいった話を周囲に聞える声量で話す態度が良くわからない。比較的若い方たちだった。
さて、公演。舞台上には白い紐?紙?が斜めに11本ぐらい置かれれているだけ。とてもシンプルで良い。音をたくさん使っていた。中年ぐらいの年の方がチェルフィッチュ技法(なんて呼んでいいのでしょうか)をやっているのは、とても良い意味で不自然だった。今回のショーイングを見ていて、あの方法論がどこまで普遍性を持ってお客さんに迫ってくるか、その辺がとても気になった。ナラトロジーという概念に想いを馳せる。岡田利規演出でトリストラム・シャンディの舞台化が観たい。トリストラム・シャンディとは18世紀にイギリスのローレンス・スターンが書いた小説。セルフ・コンシャスな語り手が登場する反小説の走りみたいな作品。