昭和4年に書かれた

岸田國士作品の上演を目論んでいる。というか上演するのだが、五月のカラフル2という演劇フェスティバル参加作品として上演する。France_panが岸田戯曲をやります。1時間以内に仕上げなくてはならない。今日、久しぶりの稽古で岸田初読み。加藤、濱本の読みが圧倒的に遅く、つっかえつっかえ読んでいた。まぁ、文体が旧いので仕方無いのだが、でも、細君をホソギミと読まれたら、思わず笑っちゃうじゃないか。何だか、そういう読み方もするんじゃないかと想ってしまう。
▼昨日の稽古、役者永見はお休みだった。と言うのも、今永見は遊劇体のキタモトさんの所にWSに行っているのだ。えらいなぁ、永見。単純に俺は永見を偉いと想う。皮肉でも何でも無い。彼の今までの役者歴(特にFrance_pan所属前)の事を考えると、彼の精神的な成長振りは凄い。頑張って欲しい。この勢いで、遊劇体の本公演に出演する事になったら良いのに。
▼さて、岸田作品だが、題目は『長閑なる反目』。ずばり、喜劇だ。実はこの作品、深津さんにお薦めされ、やってみようと想ったのだった。登場人物も男性3人、女性3人と程よいし、話の内容的にもFrance_panぽいのではないか、と北摂の居酒屋で言われて早速いつもの図書館へ。とても面白い。既成戯曲をやるとなると妙に意欲が沸く。岸田上演への決心が固まった時、たまたまケラリーノ・サンドロヴィッチ氏も岸田作品を上演する事を知る。どうやらケラさんは、岸田作品の一幕モノを「あくまでナイーブに、でも時としてひどくアナーキーにコラージュし、半ば強引に、ひとつの町内の群像劇にまとめあげ、21世紀に再生させ」るらしい。振り付けは井手茂太。面白そうだ。とても観たい。
▼そういえば、青年団平田オリザさんは大の小津安二郎好きを著作の中でも公言してるようだが、そういえば、ケラさんは小津全集DVDを見て新たな笑いの可能性を見つけたらしい(と僕は拙い記憶は解釈している)です。そういえば、と思わしげに書いたが、とりあえず、そのことを併記したかっただけ。