『虹が原ホログラフ』浅野いにお

帰宅後、『虹が原ホログラフ』浅野いにお、を一気読み。佐々木敦氏も去年の漫画ベスト1にさくっと入れていたし、私的な理由で気になっていた作品であったが、どうもこういったタイプの作品は個人的に少し抵抗を感じる。映像化すれば、つまり絶対的他者の視線が入れば、きっともっとすっと入ったのだろう。昔、親しい知人に「マンガにはマンガの読み方や文法がある」と言われたことがあるが、確かに僕は大学生になるまで殆どマンガを読んでなかったので、こういたマンガらしいマンガの文法を読解する才が無いのかもしれない。ここで言うマンガらしさとは、大雑把な言い分になるけれど、「世界/セカイ」をノンリニア編集してるような感覚とでもいっておこう。ファンタジー素養の無いものにとって、その感覚はふとした瞬間に錯覚に映る。作品自体の構成は、無限回転(佐々木敦氏)していて、本当に力作・名作だと想った。また日を置いて、再読しようと想う。