信じる者は儲ける、2006

お正月といえば炬燵を囲んで/お雑煮を食べながら/歌留多をしていたものです/今年は一人ぼっちで年を迎えたんです/除夜の鐘が寂しすぎ/耳を押さえてました/家さえ飛び出なければ今頃皆揃って/お目出度うが言えたのに/何処で間違えたのか/だけど全てを賭けた今は唯やってみよう/春が訪れるまで/今は遠くないはず/春よ来い
作詞:松本隆 作曲:大瀧詠一 唄:はっぴいえんど

▼年末から年明けにかけ、数日間実家に篭ってました。うちの実家は複雑系なので、かなり面白く、常に過剰なトークセッションによって自分たちを内側から脱構築しているので、いつ来ても新鮮でおもろ怖い。壊れながら固まっていくような。とても愉快で人間くさい人たちです。でも、僕は常にあの家に居ながら、何処か疎外感というか、様々な重圧から逃れるように赤いちゃりんこ、赤いコートで高校に通っていましたし、大学も合併されるような矮小大学にて山びこを楽しむような日々でしたし。そういう意味で、上記しました「春よ来い」はとても個人的に沁みる曲なのです。いろいろあるけれど、はっぴいえんど、したいものです。

▼で、遅蒔きながら、あけましておめでとうございます。昨年は多方面に多彩に何かと多大なご迷惑をおかけしてしまいました。世間や派閥は、とても怖ろしい世界だなぁと改めて気付いた次第であります。反って省みる。はい、この新体制。

▼冗談はさておき、昨年持っていた手帳が12月までのだったので、新しい手帳は既に購入しており、過去に拘泥しない潔い僕はその手帳を彼女からのラブレターと同じ場所に埋めたので、2006年見た芝居ベスト、芝居を見た本数がまるでわかりません。おそらくざっくばらんに、総数は40本ぐらいじゃないかしら。(あ、これ関西で舞台芸術している人々に聞いてみても面白いかも知れません。何人が回答してくれるかわかりませんが。こういう企画あっても良いんじゃないでしょうか。僕らレベルからの発疹。否、発信。ジャンルは多岐に渡って。)そして僕が今思い出せる範囲でよかったと想う3作品は以下。

演劇よかった3

マレビトの会 『アウトダフェ』 2006年9月 @伊丹AIホール
五反田団 『ふたりいる景色』 2006年5月 @京都芸術センター
神奈川芸術文化財団 『モローラ−灰』 2006年2月 @神奈川県立青少年センターホール

モローラはTVで見ただけですが、とても刺激的でした。次に本、マンガ、音楽、映画といきましょう。

本よかった3(あくまで、僕が今年読んだもの)

T.オブライエン著『本当の戦争の話をしよう』
小林一三著『ケラの遺言』
森達也著『世界が完全に思考停止する前に』

マンガよかった3(あくまで、僕が今年)

榎本俊二著「ムーたち
榎本俊二著「GOLDEN LUCKY」
榎本俊二著「えの素」

音楽よかった3(あくまで、)

浜田真理子/夜も昼も
Kevin Ayers/Joy Of A Toy
山谷初男山谷初男の放浪詩集 新宿

映画・映像よかった3(あ)

ジャン・コクトー監督 『詩人の血』
キム・ギドク監督『春夏秋冬そして春
ズビグ・リプチンスキー コレクション VOL.1 『MEDIA』

▼自分の記憶や素養(や見栄?)のためにこういった並列記述するのですが(ブログなんてみんなそんなもんだろ)、なかなかどうして、ほんとここ数年、全く映画を見て無さ過ぎるので、ちょっとこれ改善したいとずっとずっと想っているのです。だから、今年は、基本的に貧乏な俺ですが、シネ・ヌーヴォの会員になろうと想う。何故なら九条が意外に仕事場から近いことを知ったから&会員システムがリニューアルされたから&大阪市立中央図書館の帰りに寄るのも小洒落れているなと。

▼しかし本当に、昨年は「出入り」の年だった。人生を長い目で捉えたとき、2006年はいろんな要素が凝縮され過ぎていて、これは早いことうまく還元しないといけないなって想う。還元がどういう意味になるのかまるで判りませんが、人間の出会い・別れを教えられた示唆的な2006年でした。出会い万歳。別れ万歳。下の写真は、故郷の駅の再開発完成予想図。