マスター、ラン

▼師が走る程忙しくなるのが師走であるのなら、弟子も走る程忙しい弟子走というのがあってもいいじゃないか。読み方は「デシワス」。何だかドラクエに出てくる強いモンスターの名前みたいで怖いが、それも良い。もちろんアクセンは「デ」。「デ、シワス」。月を増やすことは不可能なので、12月前半を師走、後半を弟子走ってことにしてはどうか。12月は確かに忙しいが、私は師でも何でも無いから、何だか恥ずかしいと悩んでいた人は、後半に「弟子走」があることで、俄然謙遜的にも忙しさを身近に感じ、その年最後のラストスパートを飾ることが出来るはず。師弟関係として自分を捉える事を嫌う唯我独尊な人は、「走」のみで「ワス」と、何だか田舎の人が自分の事を指し示しているみたいだけれど、「ワスは何かと忙しいですねぇ」と言えば、周りの人からも笑われて、独尊状態が滅茶苦茶になって良し。きっと友達も増える。12月もあと数日。
▼書くの忘れていたが、チュートリアルが今年のM―1で優勝した。随分と昔からチュートリアルの優勝を望んでいたので、実に嬉しかった。彼らの優勝によって、大衆的な笑いの座標軸がちょっと動いた感がある。僕の知人の知人の周りで、チュートリアルよりもプラン9を評価する人がいるらしいが、何故なのだろう。これは、好き嫌いの問題じゃない。明らかにプラン9は緊張しまくっていたし、あの作品はかなり面白くなかった。五人組は100歩引いて新しいかもしれないが、ハードだけ新しいだけでソフトは実に旧式で錆び付いている印象がある。旧いから悪いって問題では無く(それは去年のブラックマヨネーズが証明している)、錆び付いている事が問題なのだ。
チュートリアルという言葉はタームとして、「ある製品の使用方法や機能などを解説したもの」という意味がある。これを笑いの軸で深読みしても良い。いずれにせよ、チュートリアルには、もっと活躍して欲しいと想う。