絵描き

▼絵を描く時間が欲しいのであった。VISIONとかそういう話ではない。絵具をカンバスに、自分の思うが儘、我と闘いながら、時間と妙に闘うことなく、絵を描きたい。そういう時間が乏しいので欲しいと純粋に思う。ホームページ更新に時間が取られたり、チラシあれこれで時間が取られたり、他の企画で時間を取られたり。自分の時間を限りなく削る。以前本條とも話していたのだが、ゆっくりと落ちつけるのが通勤途中の電車の中だけって状態になっていると。通勤ラッシュの電車に揉まれて、一安心している自分にはっとする。会社行けば会社の仕事に胸倉をつかまれ、帰宅すればネット通じてメールの嵐。稽古場行けば台本欲しそうな役者の鋭い視線。ひーこら。でもこれでいい。自分の感受性ぐらい自分で守れ、といった茨木のりこさんの余りにも有名な詩があるが(最近金八先生のドラマでも紹介されたらしいと本屋の本の帯で最近知った)、私はあの詩の4つ目の件に心を強く打たれる。気になる方は、買って読んでみてください。ネットでも検索すれば掲載しているサイトも多いと思います。

▼しかし、国立国際美術館で観た「三月の五日間」、やはりよかった。ギャラリーの一角を舞台にして上演されていて、コツコツ歩く人の足音が終始(でもないか)聞こえる状態の上演だったのだけれど、そういった幽かなノイズも心地よい。

▼TVをバットで叩き壊せば、何かが変わる。そんな人は多いはずだ。いつかもっと自由になるお金が増えたら、1回ぐらいはTVを意味なく壊してみよう。壊した2分後ぐらいに「あああ」とか言って倒れてしまうんだろうけど、まぁ面白そうだ。なるべく多くの冷静な知人を集めて、そのTV粉砕の会は行った方が良い。みんながじっと食い入るようにゴールデン洋画劇場を観ている途中で、「ばこん!!!」ってTVを壊す。冷たい視線が来る。自分のTVだから、自分も何やってんだと想う。ぷしゅーとTV。・・・と知人。スキップして逃げる自分。「カレー出来たよ」と母。