花粉もや

▼2月20日。「前向きな死に方」公演も残り2週間を切った。この日、DIVE理事から深津さんが稽古見学に来られた。途中までの通しをしたのだが、役者の成長振りが余りに無かった。むしろ、深津さんが来られている事に緊張して、役者が異常に見栄を張る。(ま、僕も緊張しちゃったのだけども。)役者が積上げて欲しい(月並みな言葉で言う)「努力の賜物」なんて、ちっとも無かった。僕は激昂してしまい、途中で稽古を放棄し、深津さんと相談がてら飲みに。この激昂→飲み、という流れが如何にも駄目な人みたいに思えるけれど、僕はあえて役者からの反感を買ってでも良いので、個々で悶々と熟考して欲しいと想ったのです。これが、吉と出るか京都出るか(誤字)。
▼個人的には、この日仕事でSV研修というものに参加する。久しぶりというか、大学卒業後、初の社会人的な儀式に参加。革靴も後輩から借りて、無理やりな正装でビジネストーク
▼2月21日。久しぶりの稽古オフ。自分の役の台詞を家で酒飲みながら読みまくる。久しぶりの役者をするので何かと高鳴る。
▼2月22日。精華小劇場にて稽古。今日が最後の精華稽古となる。しかし、空き日の劇場を稽古場として開放(もちろん、精華で上演が決まっている団体への)は、本当に素晴らしい試みだ。とは、前も書いたか。精華稽古、音・照さんが揃う。桂氏が作る音が、いつも面白い。和むなぁ。稽古後、マクドで音・照打ち合わせ。スタッフ論の切り口で関西を斬るのも面白いと思いながら、打ち合わせをしていた。何だ、スタッフ論って。音響オペ高木がずいぶんと動いてくれる。さすが元FP。実は僕の直々の後輩だったりもする。打ち合わせ後役者に電話すると、やはり飲んでいると言う。そこへ行き、永見と役者論バトル。打ち負かす。納得してくれたようで、ほっとする。彼らにはノリシロがまだまだある。もっと糊つけて、もっと固まる、もっと伸びる。
角田光代空中庭園』を読む。流石になるほど。面白かった。映画は見てないし、存在も友人に聞いて初めて知った。僕の実家は岐阜なのだが、本を読みながら岐阜はギフに変換された。宮沢章夫が東京をトーキョーと変換したように。自分の名前をカタカナに変換するアーティストは意外に多いのだが、きっと彼らはこういう気持ちなのかもしれない。ちなみに、僕の場合は、名前を縮め、最後の音を削ったのだ。一応、本名では無い。が、そんな事どーでもいい。
▼思わず書くのを忘れそうになったが、花粉が飛んでいる。目が痒い。鼻が詰る。この状態は、禁欲主義に適していると想った。花粉は花のセックスアピール。しかし目鼻がむずむず状態では、下半身もむずむずしない。花に興奮してもしょうがないんだけれど。私は何が言いたいんだ。