手帳と日本的美/こんな一週間

日本画は空白の美学とか言われるけど、日本人の(今月の僕の)手帳はその真逆だ。スケジュールで埋め尽くされた日日。息継ぎのポイントを探す。頭で探すと見つからない。

12月5日火
WEB担当者のTと話す。髪形が大分変形していた。それが常らしい。梅田駅の目の前の巨大喫茶店は混み過ぎて煩いので、少し歩いて高架下の同じ喫茶店に行く。こっちは少しだけ静か。

12月6日水
バイト仲間と呑む。こんな事は余り無い。道頓堀の格安飲み屋。安かった。しかし、今月の僕の赤貧度はキテイル。

12月7日木
CSCDの授業。志賀さんの担当だった。今日は岩下徹氏の活動を中心にして、踊りとは何か、即興とはといった話し合いをする。幾つかビデオを見せてもらった。それは岩下氏が知的障害者やご老人、ダウン症の子らと踊っているビデオだった。息を飲む。
授業後歯医者へ。麻酔好きな自分に気付く。歯医者の麻酔は歯茎と骨の間に打ち時間を置いてその麻酔がゆっくり骨に染みていくのを待つらしい。骨に染みるって表現が良かった。其の後、稽古。皆で死について、前向き・後向きを考える。

12月8日金
表現・さわやか観劇。精華小劇場。また改めて書けたら書きます。客演の人が一番光っていたように想う。疲労していたのだろう、数回眠りに落ちた。でも眠りに落ちた事をあまり後悔しなかった。何故だろう。会場でデス電の竹内さんとhmp笠井さんを発見。ともに同じ大学出身者だ。でも、芝居の色は大分違う。でも同じ会場にいる。反応はどうだったのか。

12月9日土
若干早めに起きて、「二十世紀劇場」鴻英良著を読了。自分の興味有るベクトルの話がこれだけ豊富に詰め込まれている本は久しぶり。ついでに図書館から借りていたチベット死者の書のビデオとアウシュビッツのビデオも見る。死者の書のビデオがとても面白かった。鳥葬の映像は、実際の死体は映っていないけれど、何か心揺さ振られる。死体に石斧を振り下ろすおじいさん達の姿、説得力のある身体。
夜はポコペンへ。独り恭子のライブを見て、初対面のおじさんにお酒を奢ってもらった。僕は先日行った益山寛司の個展を、てってきりポコペンマスター子供鉅人の主宰者の人だと想っていたら、あの方は益山貴司さんで、寛司さんは貴司さんの弟さんだった。貴司さんは寛司さんのお兄さんなのだ。名前がとても似ているので紛らわしいのだが、そのイリュージョンを愉しむ。あそこは、とても不思議な空間。何が産まれてきても不思議じゃない。益山貴司氏とは、意外にもしっかりと演劇の話が出来た。いや、僕はてっきり、アンチ演劇でまるで演劇界の事を知らない方かと想っていたのです。けれど、幾つか劇団名が益山氏の口から出てきたので妙に成る程と想ってしまった。アンチ演劇であった事は間違いないのだけれども。熱いトークが繰り広げられそうだった。またいってはなしたい。

▼明日は稽古。台本持っていこう。てか短期バイトしたい。今月、もうお金が四桁前半しか無い。どうやってバイト先行こう。最悪6時起床徒歩作戦。いやだーーーー。だからかどうかわからないけれど、子供向け経済の本を読み始める。日銀は心臓。腹減ってきた。

二十世紀劇場―歴史としての芸術と世界

二十世紀劇場―歴史としての芸術と世界