とりあえず名前だけ知ってる人との接触

▼とりあえず名前だけ知ってる人との接触、は照れ臭い。その照れ臭い行為を先にした者と先にされた者との間に妙なヒエラルキーが産まれる。あれを避けるには一種の諦念と協調性が必要になってくる。そういったモノが欠けている日本人は多い、かどうかは知らないが多いと言われている事は事実だ。しかも日本ではよく話す奴はバカだと思われるふしがある。沈黙は金とか言って。あー、どーしよー。

▼伊丹AI・HALLにてリーディング公演を観劇。劇団鉛乃文檎『らくだの家』。作・演出:武田操美。
冒頭とラスト、独白をぼそぼそと呟く箇所があったが、リーディング公演にて言葉が聞き取れないという状況は何なのだろう。と考えたら何だか笑えてきてしまった。ある意味斬新だな、と思ってしまった僕はリーディング公演不足?まいいや。作品全体の印象は、ん〜っと。火炎瓶ホームレス焼死事件を題材にしているそうです。ロビーでの話し合いの時に、作・演出の武田さんは、ホームレスに火炎瓶を投げつけた少年達の気持ちが全くわからない、的な発言をされていたけれど、これはかなり一大事だなと思った。正直怖い意見だなぁと。雑談に参加していたほかの方が、この問題をジェンダー的視点から切り取ろうとしていたけれど、それは些か違うと思った。ホームレスを殺す人の気持ちが全くわからないのならば、何故彼らを自分の家に住まわしてやらない?こういった極論を心の隅に置いておかないと、全て偽善になるし、社会的現象を抉るには何ら説得力をもたないと思った。勿論私だって偽善だけれど、からはじまる何かがある。

▼そういえば、知り合いが二人仕事を辞めた。一人はそのままフリーター。一人は転職希望。

▼本日深夜12時、駅降りて何だか疲れた僕の横を働き疲れたサラリーマン二人組みが通り過ぎた。何気ない彼らの言葉のやり取りがやたらと僕の頭から離れない。
「上手い蕎麦、食いたいなぁ」「食いたいですねぇ」 
生きるって素晴らしい。